Twitterこねくしょん ようげんインタビュー 秘密グループ「ようげんサロン」を主催するサウンドエンジニア/クライアント様には最高以上の結果をお届け



今回は、よねちさんからご紹介してもらった、ようげんさんからお話を伺います。

――まずは、音楽全般との出会いやきっかけなどのお話を頂戴できますか? 思い出せる範囲でいいので、一番最初は何だったのかー、という。

ようげん 初めて買ったCDはポケットモンスター初代OPです。

――ポケモンでしたかw

ようげん そうなんですw まだ小さい方のCDでしたねw

――ああ、小さい方のCDというと、8インチですね?

ようげん amazonから画像です。

ようげん 確か小2の時に初代ポケモンが出たと思いますが、人生の一番時間のある時に一番初代を遊んだ世代だと思います。

――直撃したんですね、ゲームボーイのポケモンが。

ようげん まさにです! そして、妹がいて、小さい頃からピアノをやっていて聞いていた、というのもあります。

――アコースティック・ギターとの出会いについてのお話も頂戴したいです。

ようげん アコギを始めたのは、中一の時に文化祭で先輩が弾いていたのがとてもカッコ良かったから。真剣に音楽を始めたのはこの頃からです。

――妹さんがいて、小さい頃からピアノをやっていて聞いていた、というのは、どういう状況ですか? ようげんさんは、ピアノは習っていなかったけど、妹さんだけはピアノですか?

ようげん 僕は4人兄弟の長男で、上から男、男、女、女という感じです。長女がピアノ、次女がクラリネットをやってます。

――音楽一家ですねぇ。素敵です。

ようげん ありがとうございます! 今でも実家に帰った時は音楽セッションしたりします。

――ふたつ目の質問なのですが、最近の話題でお願いします。タイムリーな話題としては、「2019年3月より東京都(最寄駅:早稲田、江戸川橋)にて、音楽スタジオを開設」というのが、ありますね。これは、「おめでとうございます!」といったほうが良さそうな話ですよね、きっと。

ようげん ありがとうございます! すでに人を呼んで録音できる状態ではあります。

――すごいー。

ようげん 周りからの需要と、そしてずっと前からマイスタジオは欲しかったので。

――一国一城の主(あるじ)、みたいなものですかね。周りからの需要もあったのですね。作って欲しいと、スタジオを。

ようげん 「一国一城の主」。感覚的にはそうですね(笑)。知り合いのミュージシャンたちから「録音やリハーサルができるスタジオあれば行くよ」とは言われてました。今までも自宅スタジオでやっていたのですが、埼玉の山奥という立地だったので、お客さんもなかなか通うのは厳しい状態でした。

――はいはい。

ようげん ありがたいことに、今月からオープンですが、多数のご予約とお問い合わせをいただいてます。(なんか商売っぽくてすみませんw)

――フリーランスの成功例として興味深いです。

ようげん ワンステップは越えた感じがしますが、これからが正念場なところでもあります! 最高に面白くて楽しくて、かつ実用的なスタジオを目指してます。

――がんばってくださいまし。

ようげん ありがとうございます。

――音楽系の専門学校での学生時代の思い出なども教えてほしいです。

ようげん 学生時代の思い出ですが、学校には2億ほどかけた完全防音のスタジオがあり、学生時代は入り浸ってサウンドの研究をしていました。入学して初めての夏休み辺りから、外部の商業音楽スタジオにて働きだしました。
ベテランのエンジニア(師匠)と大手レーベルのディレクターさんも現場を一緒にしたので、この頃の経験は今になっても生きてます。ちなみに僕のクラスは専門学校ですが3年制でした。ちょっと珍しいかもですね。おかげでじっくり勉強できました。

――うんうん。

ようげん 超マニアックですが、ミキサーという機材なんですが、学校にはSSL 4000G、外部スタジオには4000E というイギリス製の名器が入っていました。 今だとコンピューター上のプラグインとして人気を博しています。50チャンネル近くあるもので、コンソールという言い方をしたりもします。多分、アーティストのライブDVDの特典映像とか見ると、こんな部屋で収録されてるシーンがあると思います。

――おお! そういうことなんですね。

ようげん 学校もこんな感じで、商業レベルの機材がずらっとあったのは恵まれてましたね。まだアナログマルチテープもありました。

――レコーディング・スタジオのエンジニアからスタートとのことですが、どのようなことをしていましたか? 教えてほしです。

ようげん ものすごく簡単にいうと「音楽を作る」仕事なのですが、主に既に話したようなスタジオで機材のセッティング、録音、それからメンテナンスを主に担当します。

――はい。

ようげん その外部スタジオにいた時は九州の腕利きのミュージシャンの方、それからYAMAHAさんの案件が多かったです。

――ようげんさんのブログでは、YAHAMAの賞の話が書かれていますね。

ようげん 私自身がいろいろ受賞しているわけでなく、当時スタジオで収録していたアーティストさんがYAMAHAのコンテストで優勝・入賞した方が多かったということです。
YAMAHAさんは(というかどこもですが)新人発掘にかなり力を入れていて、そこで受賞したユニットやシンガーソングライターさんの録音はやっていました。
一部ご紹介させてもらいますと、シンガーソングライターの阿部真央さん、ワタナベシュウヘイさんは収録を担当させてもらったことがあります。

――Twitterで知ったのですが、ようげんさんは、機材のメンテナンスらしき仕事もしているようでした。なんでもできちゃうんですねw

ようげん 前の会社にいた時は、機材のメンテナンスも多くやっていました。体育館ほどの倉庫があるのですが、ビンテージから最新機器まで揃っていて、かなり面白かったし恵まれてたと思います。

――体育館ほどの倉庫ですか!

ようげん 音響部門、楽器レンタル部門、ピアノ部門、販売部門…と幅広くやってる会社だったのですが、幕張メッセのワンフロアを自社機材だけで運用できるくらいの機材量ははありました。サマーソニックという夏フェスには音響チームの一員として参加させてもらいました。

――ラッキーでしたね、その会社で経験をつめて。

ようげん ラインアレイというタイプのスピーカーはたくさんありました。大きな会場のライブに行くと、ワイヤーやクレーンで釣ってるやつです。経験を詰めたのは本当にラッキーだし、その頃の同僚には感謝しかないですね。

――いい話ですねー。マスタリングについてですが、テクノを作っている私の友人が、「曲の波形を美しくする基本的なテクニックはあるんですか?」と質問してほしいと言っていました。どうでしょうか? 
この質問はさておくとしても、マスタリングに関する全般的なお話を頂戴したいです。音楽のゴールインを仕上げる大事な作業ですよね。
2つの質問を同時にしていて、すみません。

ようげん 了解です!かなり本格的な質問! ミキシング、という工程と、マスタリングという工程は厳密に言うと違うのですが、マスタリングに限定しましょうか?

――おまかせします! ようげんさんが、ふさわしいと思う方向で。

ようげん 了解です! ではまず音楽のエンジニアの役割について。

――はい。

ようげん 音楽のエンジニアの大きな役割はアーティストさんの作りたい世界観をより強くリアルに表現して、リスナーさんの元に感動を届けるというのがあります。
そして、これは失礼な言い方ですが、まだ経験の浅いミュージシャンの方やディレクターの方には、こちらから目指すべき方向性、世界観を複数提示して、それを選んでもらうのもエンジニアの役割だと思っています。

――ふむふむ。

ようげん 難しい表現になってすみませんw 逆に簡単にいうと、アーティスト、ミュージシャンを含むクライアントさんの背中を、技術と精神の面で猛烈にプッシュするのがエンジニアの役割だと思っています。

――おお! ふさわしい表現かどうかはわかりませんが、競走馬の実力をジョッキーがうまく引き出してあげるとか、そんなかんじでしょうかね。

ようげん 競馬で例えるとそんな感じかもしれません。あんなにスパルタなことはしませんが(笑)。

――スパルタw

ようげん クライアントからの要望とか質問にはいくらでも応える姿勢でやってます。決してスパルタではなく優しく接してると思いますw

――優しくw

ようげん 先ほどの「曲の波形を美しくする基本的なテクニックはあるんですか?」に関してですが、ちょっと質問、捉え方が難しいところですが、見た目の波形というより「曲を美しく聞かせる」という意味だと、音楽のジャンルごとに歴史とトレンドがあって、それを把握した上でクライアントさんと対峙しないと、いい作品はできないと思っています。
――ふむふむ。

ようげん 当たり前ですが、クライアントさんもみんな音楽が好きでやってるし、自分のやってるジャンルに憧れる先駆者が大抵いると思います。

――はい。さっき出たキーワードは、「世界観」。

ようげん 目指しているサウンドと世界観は必然的にそこに近づくので(もちろんあえて外す時はあります)、そのジャンルにおいてクライアントさんと対等もしくはそれより上の知見がないとエンジニアは務まらないと思っています。

――サウンドエンジニアさんの原理・原則論ですね。それより上の知見というのは、しびれますね。

ようげん よくDTMerの皆さんの中で「機材何使ってる?」という話題は多く挙がるのですが、それより大事なのはもっとソフトよりというか、それらの知識や経験に原づく哲学の方です。

――深い……。

ようげん いくらいい機材があっても、いい音楽ができるとは限らない。表現したい世界観を作り上げるには、理想とする世界観と哲学と、それを実現できる技術があって初めて成り立つものだと思います。
もちろん最初からリアルに完成形が見えてることばかりでもなく、現場では「あーでもないこーでもない…」と試行錯誤しています(笑)。
あと一つだけ大事なことですが、アーティストさんも(特にレコーディング慣れしてないと)不安で、本来の演奏ができないことがあるので、その辺のサポートも大事な仕事ですね。

――分かりました。では、同人音楽に関する話題にチェンジさせてください。ようげんさんのホームページにも書かれていますが、あらためて、どのような活動をしてきたのか、活動をしているのか、ようげんさんの口から、ご案内してもらえませんか?

ようげん 同人音楽をちょうど3年前の3月、知り合いの先輩がやっていて(同人誌の方ですが)面白そうだな?と思い始めたのがきっかけです。

――ふむふむ。

ようげん 九州の田舎者なので、実はそれまで同人という文化は全く知らずに育ちました。

――大分ですよね

ようげん そうです!ご飯は美味しところです(笑)

――www

ようげん 元々はアニメ作品のファンのオフ会の主催をやっていました。それを始めたのが5年くらい前でしょうか。そこで出会った方が同人を長い間やってる人が多く、かなり刺激を受けました。

――単に刺激を受けたという水準ではなく、「かなり」刺激を受けた、ですかぁ。

ようげん そうですね! R18作品を描いてた方もいたので、そういう意味でも(笑)。

――wwww 声を出して笑いましたw ところで、アニメの曲を、アコースティックギターで演奏(アレンジもする)同人CDを出していますよね。

ようげん コミケ3日目は相当知り合いが出てますw

――コミックマーケットの3日目は、どんな様子なんですか?

ようげん 基本的にですが、コミケは2日目が女性向け、3日目は男性向けの作品が多いです。ジャンルコードは毎回変わるので、同人音楽(コミケのジャンルだと少数派です)はコロコロ曜日が変わってます。

――ご自身のサイトでもかいていますが、累計で5000枚以上の売上なんですね。

ようげん そういえば書いてましたね(笑) アルバム自体もたくさん出してますが、累計でその数字は超えています。

――いいですねー。

ようげん 一応、毎回JASRACには申請して使用料をお支払いしてます。
同人音楽に関しては最高に面白い、そして本気の趣味としてやっています。
手を抜いているというわけではなく、聴き手も作り手も面白くて新しくてエモーショナルな音楽を目指しています。
商業音楽シーンではできない、実験的な音楽をやっていこうと思っています。

――そして、香港とマカオでライブも行っているようですね。経緯を教えてもらえますか?

ようげん イベントの主催メンバーの方から招待されたんですが、そもそものきっかけは、昨年夏に香港の「Creative Paradise05」というイベントに出展したことでした。その時に主催メンバーの方と初対面したのがきっかけです。そして、昨年秋に「ステージ出演してほしい」と誘われたという流れです。

――ふむふむ。

ようげん 「Creative Paradise05」は、日本でいうと「コミックマーケット」に近いのですが、香港の最大規模のイベントで、日本の同人イベントと違い大きな特設ステージがありかなり賑やかな感じでしたね。イベントには音楽制作仲間の「橙色のダイさん」と一緒に参加させてもらいました。

――そこで、アコギCDの物販などをしていたんですね。

ようげん そうです!

――そして、今年2019年に、香港・マカオでライブを行った、と。

ようげん 香港の「Comic World香港47」が2月17日、マカオの「Illusion Feather同人文化祭12」が3月3日でした。

――香港・マカオのアコギ・ライブの感想はありますか? 雑感で良いので、頂戴したいです。

ようげん 割とマニアックと思われるアニソンもみんな知ってたのと、ステージでは英語でMCもしましたが、思いの外日本語が通じました。ライブ後は直々に感想を言いに来てくれる人もたくさんいて、とても楽しいライブ出演でした。

――ライブの写真がありましたら、ください。

ようげん どうぞ。まずは、香港。

ようげん 続いて、マカオです。

ようげん 香港ではオーボエのよねちさんと、バイオリンのにしこさんも招待されていました。マカオのほうは、現地のテレビ新聞にも取り上げられました。

――次の質問なのですが、新進気鋭のサウンド・クリエイターが切磋琢磨しあう「ようげんサロン」主催とはなんなんでしょう? 何が起きているんでしょうか?

ようげん サロンですが、秘密のフェイスブックグループを作っていて、そこでミュージシャンたちと情報共有や議論をやっています。

――秘密というのは、ユニークですねw

ようげん 簡単にいうと、オンラインの勉強会サロンです。なぜ秘密にしたかというと、音楽や機材の論評というのは、表(レビューサイトやブログ)だと、基本的にそれを”褒める”方向でしかやらないことが多く、かつアフィリエイトが入っていると、良くないモノでも「これ最高です」とか書いて、買わせようとする人が多いわけです。残念ながら。


――おきているんですね、そういう問題が……。

ようげん 結構いろんなジャンルで同じ問題はあると思います。なんで、そのサロンメンバーには正しい情報を知ってもらいたく、表ではなかなかできない批評などもやっています。

――辛口にもきっとなるのでしょうね。

ようげん そうですね。表でやってもいいのですが、まずサロン内で議論してから、それから世の中に出していこうかなと思っています。

――すごーい。手順まで考えているんですね。すばらしい。

ようげん この辺は石橋を叩いて渡っています(笑)

――おおよそ、興味深いお話は頂戴したと思います。最後になにか、一言ありませんか? 音楽について考えていることでもいいですし、それとは違って、ようげんさんからの宣伝コメントでも大丈夫です。

ようげん 同人音楽活動に関しては、リスナーさんも巻き込んだ最高に楽しい趣味の集まりにしたいと思っています。

――はい

ようげん オンライン、それからオフラインでのライブやオフ会は増やして行きますので、お気軽にご参加いただけると嬉しいです!
エンジニアリングの方は、クライアントさんの求める最高以上の成果にコミットできる存在になることを目指しています。 人と会ったり話すことは大好きなので、スタジオには一度お気軽に遊びに来ていただけると嬉しいです。(がっつり宣伝ですみませんw

――全く問題ないですw

ようげん あと一言だけ…。大雑把な言い方ですが、エンジニア、それからミュージシャン活動を通して、関わってくれる全ての人が最高に幸せになることを目標にしています。

――すべての人が笑顔になるのをゴールインとしているということですね。

ようげん そうですね! そしてやはり、求める成果はしっかり出せるようにしたいです。

――インタビューありがとうございました! それでは、次のTwitterこねくしょんのアカウントをご紹介ください。

<現在・調整中>

取材・構成/草野信

ようげんさん Twitter リンク



<編集部より企画名【Twitterこねくしょん】についての説明>

『世間でも有名なTwitterのアカウントではなく、世間的には無名な方なのだけれどもフォロワー数も多く人気のある方にエグル・ニュースが直撃取材。取材対象者の方からは、おすすめのアカウントを教えてもらい、どんどんTwitterで取材しながら「友達の輪」(古いw)を広げていきます』というものになります。

Twitter版の「森田一義アワー 笑っていいとも!  テレフォンショッキング」みたいな企画になります。「友達の友達は皆友達だ。世界に広げよう友達の輪」という言葉もありました。タモリさんの「笑っていいとも!」は、すでに番組終了してしまいましたけれども。

<過去のインタビュー者の紹介>

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