ゴーン容疑者反論動画「陰謀を仕掛けた幹部の実名」

日産前会長のカルロス・ゴーン容疑者の弁護団は4月9日、4度目の逮捕前に撮影した反論動画を公開した。約7分半の動画は 「陰謀」「策略」「中傷」などと、現経営幹部を厳しく批判した内容だ。ただ、具体的な説明や疑惑の詳細に触れる事はなく、迫力に欠けた印象だ。                                      〈山場信豊〉

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とはいえ、この動画の中で唯一、関係者をひやりとさせたのが、実名はカットされていたものの、現経営幹部への批判があった事だ。この経営幹部とは誰なのか。

「同事件を取材する複数の記者によれば、ゴーン氏自ら共に取締役に引き上げた西川廣人社長と、ゴーン派と言われ長年ゴーン氏の改革を支えた取締役の志賀俊之氏だったようです。とりわけ、ゴーン氏とすれば、傍で長年可愛がった志賀氏に裏切られた事が何より許せなかった」(マスコミ関係者)

志賀氏は日産が経営不安に陥り、ルノーと資本提携を結び、ルノーから送り込まれてきたゴーン容疑者が策定した日産リバイバルプランの実行部隊の陣頭指揮を執った人物としても知られる。その後はゴーン容疑者の側近中の側近として、同期である西川社長より早く出世階段を上り、2005年には代表取締役最高執行責任者(COO)、2013年には代表取締役副会長に就任している。そんな手塩にかけて育ててきた志賀氏に裏切られたのだから、恨み骨髄というわけだ。

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