【国会議員の研究】コロナ禍緊急事態宣言下でも「クラブ活動」は止められない

代議士とも呼ばれる衆院議員。国民から公選され、国民を代表して国政を担っている人たちだ。しかし、昨今の衆院議員には代議士とは思えない行動を平然ととる人たちが散見される。国会議員は衆議院465人、参議院245人で計710人。これら国会議員はどのような人たちなのだろうか?そして、どんな活動をしているのだろうか?

「お店の相談にいろいろ答えていた」

1月28日発売の週刊新潮2月4日号は、コロナ禍緊急事態宣言下の東京・銀座を闊歩してクラブ回りをしている自民党国会議員、松本純氏の行状をとりあげて大きな反響を呼んだ。松本氏は横浜市出身、横浜市議を経て1996(平成8)年の衆院選に自民党公認候補として神奈川1区から出馬して初当選。2000(平成12)年の選挙では落選したものの、小泉政権下の2003(平成15)年に再選を果たして国政に復帰し、以来、当選を重ねてきたベテラン代議士だ。総務大臣政務官や内閣官房副長官、国家公安委員長など国の要職を務め、2017年8月からは自民党国会対策委員長代理という党内の重要ポストに就いている。

そんなベテラン代議士の松本氏を夜の銀座でとらえたグラビア写真が週刊新潮に大きく掲載された。松本氏は銀座で何をしていたのだろう? 週刊新潮の記事は松本氏のコメントとしてこんなことを記している。

「イタリア料理店の店長さんから健康上の相談があって。…略…実はもう1軒呼ばれていたのが銀座の飲食店で、これからの営業をどうするのか、お店側の相談にいろいろ答えました」

そして、3軒目によった店舗については

「帰りがけに、久しく顔を見てないんで、どういう状況かっていうんで、見てきましたけども、そんなにそこでも…」

松本氏はイタリア料理店に寄った後、クラブを2軒はしごしたようだが、その理由は店のオーナーの健康相談や営業のアドバイスと様子見だったという。松本氏は銀座のレストランやクラブ経営のコンサルティングでもしているのだろうか? コロナ禍の緊急事態宣言下、国が外出自粛や飲食店に時短営業を求めている中、松本氏の行動は国民の批判を浴びることとなったが、平時だったとしても代議士の行動として興味深いものがある。

地震発生時もクラブで飲酒していた大塚氏

週刊新潮の記事を受けて行われたメディアの囲み取材で松本氏は「記事の中に3店の飲食店があったと思いますが、それはかねてよりいずれも要望、陳情をいただいているところでございまして、昼間動きがとれないというようなことから夜の時間に動いてしまった」と釈明し、あたかも要望や陳情を受けた政治活動であったかのような説明をしている。ベテラン代議士がコロナ禍の夜、自ら先方に出向くほどの要望、陳情とは一体どのような要望、陳情なのだろう?

「黒子に徹して、奔走し続ける」と宣言している大塚氏だが…=大塚たかしオフィシャルサイトより

松本氏は当初、1人で銀座を訪問していたと言い続けていたが、その後、「仲間」がいたことが判明し、ともに銀座で飲食していた自民党衆院議員の田野瀬太道氏、大塚高司氏とともに自民党を離党した。田野瀬氏は1974年生まれの46歳。父親は元衆院議員の田野瀬良太郎氏。父親の地盤を継いで2012(平成24)年に自民党が与党に返り咲いた衆院選挙で奈良4区から自民公認で出馬して初当選を果たしている。現在3選目。菅内閣では文部科学副大臣を務めていたが、銀座飲食が明らかになり解任されて自民党も離党した。また、大塚高司氏は1964年生まれの56歳。大阪・豊中市出身。国会議員秘書を務めた後、2005(平成17)年の衆院選挙で初当選、2009(平成21)年の衆院選で落選したが2012(平成24)年の衆院選で比例復活により国政に復帰、現在4選目。第4次安倍改造内閣では国土交通副大臣を務め、2019年10月からは自民党大阪府連の会長を務めていた。

報道などによると、大塚氏は過去に知人女性を殴って傷害容疑で書類送検されたことがあり、また国土交通副大臣を務めていた2019年6月に山形県沖を震源とする最大震度6強を観測した地震が発生した際は、防災担当の要職にあったものの、赤坂のクラブで同僚議員と飲酒をしていて、地震発生後は飲酒はやめたもののクラブ店内で待機していたという経歴を有している。緊急時にいつもクラブで飲酒中という大塚氏、頻繁に赤坂や銀座のクラブを訪れて飲酒しているのではないだろうか?

 国民を代表して日本の国を担っている人たちが果たしてどのような人たちなのか、しばし研究してみたい。

(編集部)

■参考

https://www.youtube.com/watch?v=N7akpDu29c8&t=59s

https://www.asahi.com/articles/ASM6W4W7VM6WUTIL01K.html

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